露わになった恐ろしい断層の姿2

      2013/05/20

極寒・雪・泥のなかに、
普段着で放置された筆者たち。
ひとまず現場に近寄ると、
中まで泥だらけになった使い古しの巨大な長靴
ヘルメットだけはその場で借りられました。
しかし、あとは来たままの姿です。
恐らく気温はマイナス1、2℃だったでしょう。
1時間も放置されれば
凍死しそうな環境での作業となりました。
何も教えてくれなかった先輩を、
心の底から恨んだのは言うまでもありません。
豊富な山からの地下水と、
水を引き込みやすいたんぼに掘られた穴には、
じゃんじゃん水が流れてきます。
こういう調査ではこれが普通なのか、
穴の中に池のように貯まった水を
設置されたポンプが当たり前のように吐き出していました。
泥水のなか、必死にスケッチの作業をしました。
あまりの寒さに しゃべることも動くこともできなくなりました。
最後までなんとか動かしていた手も限界。
神城断層近景
※現場のアップ。この写真は雪の降った3日後の1995年11月5日。
こんな過酷な作業で1万円とは。
どう考えても値段に釣り合わない、
いや、お金を積まれてもやりたくないと思いました。
あまりの姿に見かねたほかの作業員が
ときどき休憩を入れてくれました。
ホカロンを調達してきてくれましたが、
休憩の一瞬、手を暖めるにとどまります。
死ぬ思いでなんとか今日の作業終了。
死者同然の顔でヘルメットを脱ぐと、
最初に迎えに来てくれたおじさんが
「作業着、買いに行こう」
と、町まで車を出してくれました。
軍手防水の作業着を調達することができました。
息も絶え絶え宿に戻ると、
筆者たちの労をねぎらって
快適に暖められた部屋で
さる紳士な研究者が晩酌をしてくれました。
その日は、倒れ込むようにして爆睡。
次の日。
天は我を見捨てませんでした。
晴れです!
快晴です!
寒さは相変わらず厳しいものの、
太陽の光が少しは精気を与えてくれます。
逆ピラミッドのような形に綺麗に掘られた穴のなかで、
陽が落ちるまで黙々とスケッチの作業です。
その間ユンボは、穴を拡大するように
掘り進めていきます。
あと数時間で今日の作業が終わろうとしたとき、
「あ、これ!
すみません! もっと山側を掘ってみてください!」

昨日晩酌してくれた紳士研究者
いつもと違った大きな声で、
ユンボ操縦の人に指示します。
ユンボの人は、これまた神業的な、
ヘタしたらミリ単位の正確さで堀を進めていきます。
すると...
「!!!」
紳士研究者を筆頭に、
その場にいた研究者がみな、
おもむろに穴にアルミのはしごを突き立て、
猛スピードでかけおります。
そうです。
出てきたのです、神城断層が!!!
それも、ものすごい形相をした断層
そこにいた敏腕研究者たちをも
「今までこんなの、見たことない!」
とうならせる、超ド級の断層です!
その姿がコチラ!
神城断層本体
※下の写真のほうが、ややアップに撮れてしまってます。
といっても、これがいったいどうなっているか、
よくわかりませんよね。
絵で解説しましょう。
といいたいところですが、
長くなったので、解説はまた次回。
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