野島断層は何断層?

2019/04/29

前に、阪神淡路大震災を引き起こした
野島断層についておはなししました。

そのときの掲載した写真には、
なにやら、矢印がいくつか入っていますね。
これは、断層の動いた方向を表しています。
前回おはなしした断層の分類で、
野島断層がどれにあてはまるか考えてみましょう。!
といっても、前回の情報だけだと
実は答えは出せません。
それは、なぜでしょうか?
さあ、考えてみてください。
ヒントは、
断層のずれ方はいろいろ」 でおはなしした「力」です。



わかりましたね?
縦ずれ断層の説明のなかにあった、
なんらかの力の、その方向がわからないからです。
方向についてかくと、やたら長くなるので、
ここでは答えをいってしまいます。

日本には、圧縮力が働いているのです。
ごく簡単に説明すると、
前におはなしした、
地殻がもぐっている状態

日本の地下で起きているからです。
もぐるときに、ぐいぐい押されているんです。
だから、圧縮力
さぁ、このヒントをもとに、
阪神淡路大震災を起こした地震、
兵庫県南部地震の元凶である野島断層の動きが、
断層分類のどれにあてはまるか考えてみましょう!
野島断層2矢印入
(写真再掲)
上下方向の矢印と、左右方向の矢印があります。
つまり、4つの分類のうちの2つの要素が
合わさっているというのが分かります。
さて、まず上下方向から。
先ほど、日本には圧縮力が働いているとおはなししました。
ということは、圧縮力では縦ずれは逆断層になりますね。
次に左右方向です。
写真右か左かどちらでもいいので、
自分が地面に立っていると想像してください。
そして、向かいの地面を見てみましょう。
右と左の、どちらに動いてますか?
そうです。右です。
右横ずれ断層ですね。
ということで、野島断層は、
逆断層であり、右横ずれ断層である
ということがわかりました。
日本各地には断層が動いた跡が多数見られるので、
観光に行った際には、ぜひ分類を思い出してみてください。
一地域で複数の断層の分類が分かったら、
なにか法則性が見えてくるかも…