断層を調べると何がいいの?

2019/04/29

前回、どうして断層は動くかについておはなししました。
「じゃぁ、地殻が接している部分なら、
どこでも壊れる可能性はあるんだね?」
と思うでしょう。
可能性、と言われれば「はい、あります」と答えます。
これだと不親切なので、
もうちょっと正確に答えましょう。
地殻にはもともと壊れやすい部分が存在します。
それは、過去に壊れたことのある部分です。
ですから、壊れたところのない部分より、
壊れたことのある部分がまた壊れる可能性の方が、
はるかに大きい
のです。
この、過去に壊れたことのある部分
これが断層です。
人は、過去に自分が大けがをしたら、
その先の人生で、そのけがの部分には注意を払います。
これと同じで、
過去に壊れた場所断層の場所を知っていれば、
断層に注意を払うことができますね。
ですから研究者は、
断層がどこにあるのか、
過去のいつ動いたのか、
断層の周辺にどのくらい力がかかっているか、
付近の別の断層は痛みを解放したか、
などなど、本当にいろいろなことを調べるのです。
このように、地震が起きる場所
つまりの断層の場所を知る研究。
私たちの生活の安心・安全につながる防災の基礎となります。
研究は、遠い存在のようで、
実は私たちの生活に、密接に関係しているのですね。